新海誠監督の天気の子。なんだか言語化が難しいけれどすごく好きだなぁ、また観たいなぁ!と思って、観に行ってしまいました。レディースデイに2回目の映画館。
なんと1ミリも飽きることなく、むしろ新たな発見がたくさんあって、疑問が解消されたかと思いきや新たな疑問が…え、また観たい!という謎の状況に陥っております。うーん、3回目いってしまうかもしれない。
とりあえず2回目観るか迷っている人は観てほしいです。おすすめです。
では!今から2回目観て気づいたことというか妄想を書きます。(※ネタバレ含みます)
Contents
すがさんが泣いてた理由
はい、これ初めてみたときになんでだろうと気になっていたのですが、ピンときました。
もしかしてすがさんの奥さん、陽菜と同じ晴れ女だったんじゃない…?
え、そんなまさか。でもでも一旦こう考えると、あらゆるシーンのすがさんの行動に妙な納得感が…なるほどと思えるようになってしまうんです。
すがさんの奥さんが天気の子なのでは、と思ったきっかけは、あのシーン。警察に追われるほだかを解雇したあと、お酒とタバコをしながらすがさんが自己嫌悪に浸る場面です。
「人柱1人で狂った天気が元に戻るんなら、俺は歓迎だけどね」
陽菜を知っていながら、こんなこと言うなんてなんか変だぞ…?
みんな「晴れたら嬉しい」と言うけれど、別に誰かを犠牲にしてまで晴れさせようとはしていないんですよね。代償があることを知りながら、そっちをおしているのは当人以外で、すがさんだけなんです。なぜなのか?
すがさんの奥さんが陽菜と同じ晴れ女で、かつて晴れにするために消えていったとすれば、この話にすじがとおります。
奥さんは陽菜と同じように、晴れにして喜んでもらえることを嬉しく感じて、自らの身を差し出して消えてしまった。すがさんはその奥さんの決断を応援した。
「人柱1人で狂った天気が元に戻るんなら、俺は歓迎だけどね」
これはかつての奥さんの決意と、自分の決断を肯定するための言葉だったのではないでしょうか。
封じ込めてた自分の思い
晴れにするために奥さんが人柱になった。それをすがさんは受け入れた、ほだかと逆で。
だからこそ、すがさんは安井刑事のセリフで無意識に涙していたと考えられます。
奥さんの決意を応援したけれど、本当は一緒にいたかったから。
「彼はまさにいま人生を棒に振っちゃってるわけでして。そこまでして会いたい子がいるってのは、私なんかにゃ、なんだか羨ましい気もしますな」
会いたいという思いを、全身で表現しているほだかをみて、封印していたはずの無意識の思いが一気にあふれ出し涙になったようでした。
大人になれよ、少年
「人間歳取るとさあ、大事なものの順番を入れ替えられなくなるんだよな」
「大人になれよ、少年」
そう考えるとこのすがさんのセリフ、なんだかぐっとくるものがありますね…。
自分にとって大切なものより、他人にとって大切と思われるものを大切にしたすがさん。大人になるって一体どういうことなんでしょうね。
入れ替えられなくなった大事なものの順番とは、娘が一番大事という意味だけにとどまらず、奥さんと一緒にした選択に固執しているという意味もあるかもしれません。
でも、最後にすがさんは爆発する
ここまでずっと、社会のためにを大切にしてきたすがさん。
ほだかが代々木の廃ビルに着いたときも、放っておけばいいのに、すがさんが待っていました。
娘と一緒に暮らしたいとか社会的立場を守りたいだけなら、すがさんは来ないと思う。やっぱりすがさんは、ほだかに陽菜を連れもどしにいってほしくなかったのではないか。
それは奥さんと自分がした決断と違うから、自分の決断が正しかったと信じたいから、そうじゃない未来もあったんだと見せられるのがつらいから。
というか、代々木の廃ビルが特別な場所と知っているなんて、やはりすがさんは初めから知っていたと思う。夏美さんもどこに向かうかは逃げながら聞いて初めて知った様子だったし。
すがさんはほだかをとめようとします。「このまま逃げ続けたら取り返しがつかなくなるぜ?」と手をつかみます。
でも、すがさんの潜在意識はこのままじゃいられなかった。
警察に押さえつけられ、身動きできなくなるほだか。「あの人に会いたいんだ!」
そのときすがさんの目がかっとなって「お前らがほだかに触るなぁ!」と警察にタックルしちゃうんですよね。
俺はいいけど、お前らはだめ!
俺は知ってるからその上で止めてるんだ!お前らが邪魔をするな!みたいな。
「みんななにも知らないくせに」という少し前の場面のほだかのセリフとも呼応していましたね。
いけ!と叫ぶすがさん。
もうこのシーン、すごい感動しました。
二重になってるすがさんの指輪
さて、すがさんの奥さんが晴れ女で、人柱になった過去があったとすると、なるほどそうかも…と思うシーンがいくつかあります
ひとつが指輪。
すがさんがしばしば指輪を触っているのですが、二重なんですよね。
陽菜が天に昇ったときに体が透明になって、ほだかからもらった指輪が体をすり抜けて落ちてきてしまうのですが、すがさんの奥さんの指輪もそんなふうに落ちてきたのかもしれません。
すがさんの奥さんの名前が明日花
陽菜もそうですが、名前に太陽を意味する「陽」の文字が入っていますよね。
奥さんの名前は明日花。「日」て、晴れ女という感じがします…!
取材テーマが「100%の晴れ女」
ほだかがすがさんの事務所に初めてきたとき、「こんなのはどうか」と出してきた取材テーマが「100%の晴れ女」でした。
他にもいろいろなオカルトネタがある中で、晴れ女ってそんなにネタにならなそう…食いつきあまりよくなさそう…。
その中で晴れ女なんて、ビジネスビジネスしているすがさんが選ぶかなぁ。怪しい。笑
映画を観て気になった他のこと
他にも映画を見ていて気になった点、考えた点がたくさんありました。
以下は私の気になったことリストです。
ほだかはなぜ嵐の中に出たの?
ほだかはなぜ家出したの?
すがさんがほだかにたかった理由
夏美さんが就活うまくいかない理由
夏美さんはなぜ陽菜に人柱の話をしたのか
ほだかの手錠の意味は?
すがさんが泣いたのはなぜ?
すがさんが窓を開けたのはなぜ?
警察官はなぜ リーゼント?
ちょっとすがさんの涙の考察だけでだいぶ長くなっちゃったので、今回はここまでにしたいと思います。
ほだかの手錠について少し
次は手錠がやっぱり気になるので書きたいなぁ。手錠については、なんで使わないのかなという話がありますが、陽菜のネックレス(チョーカー?)と、自転車がチェーンで動かなかったのが関係していそうとみています。
なにか気づいたことがあったらぜひ教えてくださいね!ではでは〜!